手形借入・手形貸付は、証書を用いて行う借入・貸付に比べて簡単に資金を調達できるというメリットがありますが、これは注意点・デメリットの裏返しでもあります。
資金を借り入れなければならない理由を分析し、改善するということが本来は必要なはずなのですが、安易に手形借入を利用してしまい、「とりあえず」「今回だけは」と問題の解決を先延ばしにするケースは、日本の中小企業に多く見られる現象です。
手形借入の場合、「期日に支払う」ということができなければ「手形の不渡り」となってしまいますので、借主は必死で返済しようと行動する、と思われがちですが、非常に残念ながら「返済するために、新たな手形借入を重ねる」というケースもあります。
悪質な業者の場合には、非常に高い金利を設定したり、「保証人を立てる代わりに」と、信用保証の費用(名目は様々ですが)を徴収するというケースもあります。
企業を立ち行かせるためには、資金が必要なのは事実ですが、資金繰りの根本的な問題を改善しないで、安易に手形借入を利用していると、金利部分が膨大に膨れ上がっていく現象が起こります。
手形借入にもメリットはありますが、デメリットを知った上で「それでも、メリットが大きい」という場合にのみ、手形借入を利用するのが良いでしょう。